ジャパンスター賞受賞!250kg超製品を段ボールパレットにボルト留め

製品をボルト締め固定可能な、環境配慮型段ボールパレット
多品種少量生産製品の輸送を支えるナビエースの技術
ナビエース株式会社は、2025日本パッケージングコンテストにて、ジャパンスター賞のひとつである「日本貿易振興機構(ジェトロ)理事長賞」を受賞しました。今回の受賞は、産業用スラリーポンプ(汚泥用ポンプ)の輸送に対応した、革新的な包装仕様が評価されたものです。
開発の背景
この開発は、栃木県小山市に製造拠点を構える、古河産機システムズ株式会社(古河機械金属グループ)様から、お声かけをいただいた事から始まりました。
産業用ポンプは、使用用途に応じて、寸法・形状・重量が異なる多品種少量の受注生産品です。
そのため、従来は製品寸法と形状に合わせて、木製スキットパレットを自社内で釘打ち組み立て。そして、製品を直にボルト留め固定をして、梱包されていました。
以前より、環境意識の高い古河機械金属グループ様では、より環境負荷の少ない包材である段ボールを使用した梱包形態の検討をされていましたが、なかなか実現できる企業が見つからなかったとのことです。
提案仕様の特徴
- 段ボールパレット(ナビパレット)へのボルト固定
製品本体を直接パレットにボルトで固定することで、輸送中のズレや、それに伴う破損を防止。
- PPバンドによる付属品の固定
多様な付属品を一括で安全に固定する為、PPバンドを通す事が出来る穴を段ボールパレット(ナビパレット)の天面に設けている。
- オール段ボール包装
木材やプラスチック等を使用する事なく、環境配慮型素材である段ボールのみでの包装材構成。
導入によるメリット
包材使用者(梱包側)のメリット
- 従来の社内での釘打ち組立作業を撤廃でき、従業員が別の業務に従事できるようになった
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危険な作業である「釘打ち」を無くした事で、釘の飛び出しや、木材のささくれによるケガのリスクをゼロに
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軽量化と、木材から段ボールへ素材を切り替えた事により、包材CO₂排出量(サプライチェーンにおけるCO₂排出量)の削減を実現
ポンプ購入者(開梱側)のメリット
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従来は廃棄する際に、産業廃棄物としてお金をかけて処理していたが、段ボール古紙(リサイクル材)として売れるようになった
- 開梱と包材解体時間の削減。釘抜き不要で、10分程度かかっていた包材解体時間が1分に
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釘を使用しない事で、開梱解体者がケガをするリスクを無くした
まとめ
この包装仕様は、梱包する側・開梱する側の双方にメリットがあり、高い評価を得る事が出来たと考えられます。
また、環境負荷の低減という社会課題の解決にも貢献しており、社会全体の課題解決にも繋がっています。
ナビエースは今後も、梱包現場、物流現場、製品の使用現場、社会課題など、多方面の課題に寄り添いながら、持続可能な包装技術の開発に取り組んでまいります。
今回の受賞を励みに、さらなる技術革新を目指してまいります。